謝らないということ
謝るという行為が難しいものになってきたと感じています。一度謝ってしまうと損害賠償とかに発展しますからね。それもその人の生活を脅かすほどのね。
私の働く施設でもいわれています。事故があったときの対応ですね。事故があったときはすぐに上司に報告ですね。それで施設としての対応を決定するわけです。そのときに、ご家族に対して「すみません。」とか「私どもの不注意で・・」とかいってはいけないんです。謝るということは不手際を認めたことなんです。そうするとお金を要求されるわけです。不手際を認めちゃっているから払わないといけないんです。
介護施設では事故は多いんです。全部に謝ってお金を出してたら施設運営がなりたたなくなります。だから組織的な対処が必要になるわけです。
事実に基づいてケースバイケースで対処していけばいいと思いますが、何が事実かを判断するのは難しいからですね、基本方針として「施設は悪くない。」という前提のもと初動対応するわけですね。
うまくないと思います。上述のようなことやっている施設に、はらわた煮えくり返っている人も多いでしょう。そちらの行動に問題があった、施設としては悪くないという前提の説明しかしてこない。不信感がつのりますね。
職員としても困るわけです。施設の意図はわかるにしても、ご家族は不信をつのらせている、ここで何かを話しかけてあげたいが、ご家族としてはどうしてこんなことが起こったのかをまずは聞きたい。しかし、事故状況を答えることは禁止されており、ご家族の希望に応えることができない。結果、職員はそのご家族には近づかなくなります。
私は、ある程度のことは話してあげます。それでご家族の気が和らぐならです。職員としていけないことをしているというのはわかっています。だから、どうしても施設のことを考慮した中途半端な受け答えにしかならないのが残念です。