うーさん日記

無職.comにて日記をつけておりましたが、無職でもないのでこちらに引っ越すことにしました。介護職なのですが、独特の介護感をメインに書いていきます。

謝らないということ

 謝るという行為が難しいものになってきたと感じています。一度謝ってしまうと損害賠償とかに発展しますからね。それもその人の生活を脅かすほどのね。
 私の働く施設でもいわれています。事故があったときの対応ですね。事故があったときはすぐに上司に報告ですね。それで施設としての対応を決定するわけです。そのときに、ご家族に対して「すみません。」とか「私どもの不注意で・・」とかいってはいけないんです。謝るということは不手際を認めたことなんです。そうするとお金を要求されるわけです。不手際を認めちゃっているから払わないといけないんです。
 介護施設では事故は多いんです。全部に謝ってお金を出してたら施設運営がなりたたなくなります。だから組織的な対処が必要になるわけです。
 事実に基づいてケースバイケースで対処していけばいいと思いますが、何が事実かを判断するのは難しいからですね、基本方針として「施設は悪くない。」という前提のもと初動対応するわけですね。
 うまくないと思います。上述のようなことやっている施設に、はらわた煮えくり返っている人も多いでしょう。そちらの行動に問題があった、施設としては悪くないという前提の説明しかしてこない。不信感がつのりますね。
 職員としても困るわけです。施設の意図はわかるにしても、ご家族は不信をつのらせている、ここで何かを話しかけてあげたいが、ご家族としてはどうしてこんなことが起こったのかをまずは聞きたい。しかし、事故状況を答えることは禁止されており、ご家族の希望に応えることができない。結果、職員はそのご家族には近づかなくなります。
 私は、ある程度のことは話してあげます。それでご家族の気が和らぐならです。職員としていけないことをしているというのはわかっています。だから、どうしても施設のことを考慮した中途半端な受け答えにしかならないのが残念です。

風邪をひいたら大変よ!!


 あいかわらず意味のない画像ですみません(笑)公園に生えていた植物です。風が強い日で大きく揺れて撮りにくかったね。


 先月、職場で風邪が流行った。なかなか治らないんで大変だった。一人の高齢者がですね、風邪をひいてから一気にレベルが低下した。レベル?なんか専門的な言葉ですね。
 元々歩ける人ではなかったけど、立つことはできたんだ。それが立てなくなった。身体的なものなのか精神的なものなのか・・どっちかわかりませんが、とにかく立たない。椅子に座っているときはちょこまか足を動かしていますので、立つ気が失せたんだと思います。
 そして食事摂取量の低下。元々活気はあまりない方でしたが、さらになくなりました。食事する意欲もなくなってきているようです。介助しても一向に口を開けません。しかし食べさせないとみるみる衰弱します。ここが介護職の悩ましいところです。30分、「ご飯ですよ。美味しいですよ。どうぞお食べ下さい。」等と何度も声掛けして食べてもらったのがスプーン2杯とか。1食分たべさせようとしたら何時間かかることやら。無理やり食べさせるのも本人の尊厳を削いでるようで嫌ですね。薬飲ませるのもいろんな職員があの手この手で挑みますが、ことごとく敗退です。今朝は調子が良くてね。薬は10分、食事は5割摂取で1時間でしたね。
 食事量の減少からか皮膚状態が一気に悪くなった。寝てるときとかお尻は敷布団にあたってますよね。こういったところは、老人は褥瘡(じょくそう)になりやすいんだね。
圧迫されてる部分の皮がなくなって中身むき出しみたいな・・臀部はどちらかというと不衛生でしょう。そうすると膿んでしまうのよ。これが強烈にくさい。見た目もグロテスクでね、興味ある方は「褥瘡」でググってください。身の毛もよだつ画像がわんさかでてきますよ。今朝、その方のおむつ交換に入ったら、褥瘡一歩手前といった状態で、かつそこに便がべっとりついていた。洗ってきれいにしておむつ交換しましたが、いやゾッとします。自分の皮がずり剝けているところに便がべっとりを想像して下さい。恐ろしすぎます。医師の指示により、ガーゼ等で保護することができません。頑固な医師なんです。私たちは従うしかない。
 高齢者の風邪は要注意です。一気にレベル低下を引き起こす起爆剤のようなイメージです。もし、あなたが親切な人であれこれ世話をやかれるのであれば、ご自身の健康をまず第一に考え、風邪をひいたら高齢者との接触を控えるように心がけましょう。特養勤めは
利用される高齢者に対して何年も接していきます。これは間違っているのですが、お客様とかそういった感じではなく、私の知っている人、知人ですね。もう知人の感覚なのです。しかも濃密な。だからガクンと下がられると嫌なんですね。ほんの何日かで変わるんですから。注意しましょうね。

パンクする介護職員

  これから介護が必要な高齢者が増えていく。しかし、介護職を希望する人は増えない。不足する職員。どうする日本?

 いい加減、きれいごとをならべるのはやめよう。何が必要で何が必要でないか、何が求められているのか、切り捨てるものは何か。なんでもかんでも押し込まない。だから職員がパンクするでしょうが。服薬させるのは看護師ですか?いいえ、介護職員です。リハビリするのは理学療法士ですか?いいえ、介護職員です。アセスメントを作成するのはケアマネージャーですか?いいえ、介護職員です。真っ当な知識はありますか?いいえ、ありません。喀痰吸引やっているのは看護師ですか?いいえ、看護師と介護職員です。それは違法ではないですか?国から認められています。しかし違法です。
 大人数を少人数で相手しようと思ったら、まずやることを絞るべきです。服薬は必要ですね。ではリハビリは?私の感覚ではきちんとリハビリしようと思ったら業務時間の半分はそれに費やされます。しかし、実際は、高齢者一人あたり1日に3分程度のリハビリしかしてません。10人だと30分で済む計算です。他の職員も概ねこの時間内に終わらせるようです。では、それで効果の程は?ほんの少しということです。必要か必要でないかということであれば必要です。ほっといたら身体が固まってしまいますから。
 では、アセスメントは?必要ですが、やり方に問題があります。まず、アセスメントはケアマネージャーが作成すべきです。それがケアマネージャーの仕事です。


 おっと、全部必要になっちゃいました(笑)不要なもの、レクリエーション、不要です。行事、不要です。米焚き、不要です。(調理職員いますから)みそ汁のつぎ分け、不要です。
 年間行事やレクリエーションを廃止にしましょう。いかに職員にゆとりをもたせるか、そうした中、何を充実させていくのか?充実させるのは排せつ介助であったり、食事介助であったり、衛生面であったり、高齢者の自尊心を傷つけないことであったり。


 時間に追われ、排泄はやっつけ仕事、食事介助はやっつけ仕事、リハビリはやっつけ仕事、行事もやっつけ仕事、レクリエーションもやっつけ仕事。精神論、建前論だけで現状はかわりませんよ。オーバーワークなら仕事量を減らしなさい。そういう声を上げる職員が少ないのが残念です。